米沢市歯科医師会

米沢市教育委員会・係校長・養護教諭との意見交換会

長引くコロナ禍、昼食後の歯磨き再開の一歩を

令和4年7月7日(木)午後4時より「置賜総合文化センター」203研修室にて本会と米沢市教育委員会、係校長、養護教諭との意見交換会が開催されました。本会からは三役と地域保健、学術、広報の各担当理事7名が出席し、米沢市教育員会、係校長、小・中学校養護教諭部会からは7名が出席しました。渡部宏一専務理事による進行で行われ、鈴木基会長より、「新型コロナウイルスの影響で学校行事や歯科口腔保健活動が思うように進まないが、相互に理解を深め、児童・生徒たちのために何が出来るか協議することが重要です。本日はよろしくお願いします。」と挨拶があった。はじめに大峽潤地域保健担当理事より「小中学生におけるむし歯罹患の現状と課題について」の演題で講演がありました。平成7年から行っている「米沢方式」の調査結果等をもとに、1歳8ヵ月から3歳の間にむし歯になりやすいこと、小学1年生の時点で乳歯にむし歯が多いと永久歯が複数本むし歯になる確率が非常に高くなること、むし歯のある小中学生は減っているが、むし歯の数は下げ止まり傾向にあるため社会全体での取り組みが必要でること、また特定のむし歯のある小中学生が複数のむし歯を保有していると考えられるため、個別での対応が必要であると述べました。また学校では昼食後の歯磨きがコロナ禍において行われていないため日本学校歯科医会の「やってみよう歯みがきのエチケット」の動画を視聴し理解を求めました。

大峽理事による講演続いて意見交換が行われ、本会より、「学校での昼食後の歯磨きが行われておらず、生活習慣の乱れにつながり、口腔内環境がよくない傾向にあります。日本口腔衛生学会の報告では、和歌山県内の小学校では去年の6月の段階で昼食後の歯磨きを94%の小学校で実施しているとのことです。米沢市においても何か方法があるのではないでしょうか。ぜひ、検討・再開をお願いしたいです。」と昨年同様に要望した。また、コロナ前に昼食後に歯磨きをしていたことを知らない児童も増えてきているため、生活習慣として歯磨きする大切さを学校から家庭へ周知することも重要ではないかと提案しました。

次に小学校部会より、昨年の良い歯の個人表彰において筆耕済みの表彰状を用意したことに対しお礼の言葉をいただきました。昼食後の歯磨きについては、口腔衛生に意識がある吹奏楽部、矯正治療を受けているといった児童・生徒が歯磨きを自主的に行う様子がみられるが、児童・生徒全員で行うのは難しく懸案となっているとのことでした。時間の経過も忘れ、例年になく活発な意見交換会となりました。児童・生徒のために再開の一歩を踏み出せるよう期待したいです。