米沢市歯科医師会

米沢市との懇談会

米沢市健康長寿日本一達成へ向け、活発な意見交換

令和4年2月18日(金)午後6時30分より「米沢市役所」3階庁議室にて米沢市との懇談会が行われ、会長、専務、地域保健担当理事、総務担当理事、広報担当理事が出席しました。中川勝米沢市長の挨拶の後、鈴木基会長より挨拶があり、「国の政策で在宅医療が重要課題として挙げられており、米沢市歯科医師会では米沢市のご協力を得て平成10年より積極的に取り組んでいますが、施設入所の方に比べ居宅の方の歯科治療が進んでおらず、シームレスな歯科治療体制の構築が求められています。米沢市の健康長寿日本一を達成するため定期的な歯科健診と口腔管理が重要です。それには出生時からの取り組みが大変重要です。小児では社会的要因を考慮し、むし歯を作らせない家庭を増やすため、一貫した方針で歯科保健対策に取り組み、促進出来るよう忌憚のない意見を出していただきたいです。」と述べました。

続いて「乳幼児、小中学生におけるむし歯罹患の現状と課題について」の演題で大峽潤地域保健担当理事より講演がありました。1歳8か月児ではむし歯有病者は少ないが、むし歯がある場合複数本あることが多く、3歳児ではむし歯の数が急増する。3歳児健診以降、就学前まで健診がなく指導管理が行えずむし歯が増える傾向にある。小中学生ではむし歯は減っているが、むし歯がない生徒と一人で複数本抱える生徒の2極化が顕著で、全体への画一的なアプローチは限界を迎えており、今後は個人の生活スタイルを考慮した学校や地域全体でサポートする必要があると述べました。また高齢者、特に介護の必要な方の口腔ケアについて触れ、ウイルス等の感染や誤嚥性肺炎を防ぐため、専門家による継続的な口腔管理が重要と述べました。

会場の様子

会場の様子

その後意見交換が行われ、本会より1.休日歯科診療について平成28年度以降置賜地域の運営補助金額が約8割減額された現状を伝え、今後も安定的な歯科医療提供を確保するため運営に対しての支援は不可欠で、このままでは特異日のみの休日歯科診療、あるいは存続が厳しくなることを説明し、現在、広く県民に周知されている休日歯科診療体制の維持を要望しました。米沢市としても重要事項として再度県に伝えると回答がありました。また、市長から市内選出の3県議に説明していただくことになりました。2.歯科保健事業については、乳幼児からの口腔の健康を考慮した健康課と教育委員会との連携や情報提供、3歳児健診から就学時健診までの間の健診について、そして健康長寿のためには口腔管理が重要であるという市民への積極的な啓蒙活動を要望し、米沢市からも前向きな回答がありました。

新型コロナウイルスの影響が長引く中、米沢市民の健康のために活発な意見交換の場となりました。