平成24年6月28日15:00より、南陽市の熊野大社證誠殿にて、第26回置賜地区歯科医師連合会学術講演会が開催された。講師は東京大学大学院工学系研究科教授 中尾政之先生をお招きし、「失敗の予防学」~人は誰でも同じような失敗をする~と題した講演をしていただいた。
我々歯科をはじめとする医療はリスクが少なくないとビジネスが続かない産業、すなわちリスク重視型のビジネスであると説明していただいた上で東京慈恵会医大青砥病院での事故で医師が有罪になった事例を挙げ、新しい医療機器を開発して失敗すると責任を問われるため、企業が開発から撤退してしまう実情についてお話があった。
また、東日本大震災における福島第一原発事故を例に挙げ、失敗には①頻発するが損失は小さい「つい、うっかり」という失敗の第一公理と②発生することはまれだが損失が大きい「まさか!?」という失敗の第二公理の2種類があるとの説明があった。失敗の第一公理はヒヤリハットを撲滅していけばそのうち減少していき、失敗の第二公理は通常は気づかない違和感を感じる人材がいないとリスクを全く感じとれないことからそういう人材を確保する重要性を強調した上で失敗は必ず予防できると結論付け、東日本大震災後の今こそ考え直す好機であると締めくくった。一同真剣に聞き入っていた。