山田雄大君が米沢市学校保健功労者表彰を受賞
令和6年2月22日(木)午後3時より「置賜総合文化センター」 203研修室において、令和5年度米沢市学校保健研究発表会が開催されました。はじめに、米沢市学校保健功労者表彰が行われ米沢市歯科医師会からは山田雄大君が表彰されました。
その後「米沢市よい歯の学校表彰」が行われ、優秀校の西部小学校、第三中学校が表彰され、各学校の代表者に表彰状が手渡されました。遠藤浩米沢市歯科医師会会長より「2歳、6歳、12歳とむし歯になりやすい年齢であり、むし歯、歯肉炎の管理が重要です。むし歯の減少はみられますが、歯肉炎に関しては十分な成果が得られていないため、これからも学校関係の皆さんとの連携が重要です。」と述べました。
つぎに、「子どもの健康課題に寄り添う執務のあり方」の演題で北部小学校の久保田広菜養護教諭より発表が行われました。子どもたちの健康課題を「いのちの教育(性に関する指導)」「肥満・低身長」「発達障がい・心因性疾患」「生活リズム」の4つの班に分けそれぞれの活動内容について述べ、成果と課題について発表がありました。
続いて、「気候変動に伴うこれからの学校保健教育~医師の立場から~」の演題で特定医療法人舟山病院の石川和信副院長・主任内科部長より講演が行われました。熱中症増加の背景について触れ、熱中症の症状と重症度や発見した際の対応、予防対策について説明した。生活環境(社会経済的要因を含む)、個人の身体状況(熱蓄積への耐性)、行動・作業(体内で熱が発生)が熱中症をもたらす3つの要因であり、深部体温を37℃に調整することがとても大切であると述べました。熱中症対策実行計画において暑さ指数33以上で熱中症警戒アラートを発令することにより、2030年までに熱中症による死亡者数を半減させることを掲げています。しかしながら、熱中症アラートが発令されていない日に熱中症死亡の90%が起こっており、アラートが発令されていない日は大丈夫というわけではないことを強調されていました。日本の学校では野球部に最も多く、屋内では剣道部に多くみられ30分以内に39℃以下に水道水で放水しながら、急速に深部体温を下げると予後が良好と説明がありました。熱中症で脱水状態が疑われる場合には経口補水液を与えることが効果的であり、単純に水道水をがぶ飲みしても小腸粘膜から水分として吸収されないため、小腸粘膜のイオンチャンネルの働きを高めるには塩分と糖質を同時に摂取する必要があると説明がありました。スイカに塩をふって食べると糖分、塩分が摂取できるので、部活の差し入れに適していることを例にあげ、これから暑い季節になる前に注意喚起と健康教育が重要であると述べました。熱中症に対してより知識を深める講演となりました。