米沢市歯科医師会

米沢市学校保健会代議員会

「薬物乱用防止教室の実際」

令和5年8月17日(木)午後3時より、「置賜総合文化センター203研修室」において令和5年度米沢市学校保健会代議員会が開催されました。佐野隆一米沢市医師会会長より挨拶があり、役員改選が行われ、米沢市教育委員会・医師会・歯科医師会・薬剤師会・各小中学校から選出された役員全員が承認されました。また令和4年度の事業及び収支決算報告、監査報告、令和5年度の事業計画及び収支予算案の提案があり承認されました。

学校保健会代議員会の様子

学校保健会代議員会の様子

続いて「学校薬剤師の薬物乱用防止教室の実際」の演題で米沢市薬剤師会赤尾眞先生より講演が行われました。日本における薬物乱用防止対策の全体像として、①青少年を中心とした薬物乱用未然防止推進、②薬物の密輸入の阻止、③密売組織等の取り締まり強化、④国際連携協力の推進について述べ、学校教育で行う①についての話を中心に説明がありました。薬物乱用防止教室は、小学校では推奨、中学・高校では年1回以上の実施が必須であり、講師として警察職員、学校薬剤師の2職種が半数以上を担当していると述べました。また、薬の主作用、副作用、使用法について実際に小学校で行っている講演内容を質問形式で説明しました。たった1回の使用でも薬物依存症になり得ることを強調し、身近な例として、タバコを例に挙げ、タバコの3大有害物質としてニコチン・タール・一酸化炭素があり、含まれる化学物質は4000種以上であると述べ、喫煙により起こりうるCOPD(慢性閉塞性肺疾患)の症状を動画にて説明しました。主流煙より副流煙の方が有毒性が高く、新型タバコでも受動喫煙から逃れることは出来ないと強調しました。最後に1次予防(発生を防ぐ)2次予防(早期発見・早期介入)3次予防(リハビリテーション・社会復帰支援)について説明がありました。薬物乱用防止の知識を深めた講演会となりました。