米沢市歯科医師会

第72回東北地区歯科医学会

本会が5回目の表彰を受ける 鈴木基君は特別功労賞を受賞

令和元年11月30日(土)~12月1日(日)秋田県歯科医師会館3階大会議室にて第72回東北地区歯科医学会が行われ、本会から会員11名が参加しました。初日、大会表彰が行われ、本会は5回目の受賞となりました。また鈴木基君に、学会の運営に長年にわたり貢献したとして感謝状が贈られました。受賞者を代表して鈴木君が、「今後とも米沢市歯科医師会はこの学会をベースにし、共に歩んで行きたいと思います。またぜひ多くの先生がこの学会を活用し、この団体が今後とも東北地区の歯科医療に寄与し、なお一層発展されることを祈念します」と挨拶しました。

その後、新潟大学大学院医歯学総合研究科予防歯科学分野教授・WHO世界保健機関協力センター長の小川祐司先生による特別講演会が「2030年に向けての口腔保健(オーラルヘルスプロモーション)戦略―日本のエビデンスを世界へー」の演題で行われました。今後の口腔保健の目指すゴールはもはや口腔の健康だけを意味するものではないと述べ、WHOが目指す口腔保健の潮流と日本歯科界の役割について講演頂きました。今までにないグローバルな内容でした。

2日目には本会より平幸雄君が「むし歯も人を単位として数える時代が来た」の演題で発表を行いました。小・中学校歯科健診のう蝕経験の推移は平成7年の4歯から平成17年の2歯へ、平成26年で1歯を切り「米沢方式」の成果を上げており、そこで今までの減少の推移から減少傾向について考察し、今後の歯科保健対策を考えるとし、調査対象者は、米沢市小・中学校の平成7年から30年度に学校歯科健診を受診した190,479名で、小学1~3年を低学年、4~6年を高学年及び中学生の3群に分け、5年毎のDMF者率、DMFT指数の減少傾向を解析しその関係を報告しました。米沢市の平成7年から30年度によるDMFT指数の減少は大きく、特に高学年において減少率が顕著でした。そして平成30年の12歳DMF者率は29.5%、DMFT指数0.74歯であったことから、これからの学校歯科保健は、う蝕を減らすのではなく、う歯のない子供を育てることを目標にすることで、人を単位として、数えることができる時代が来たと報告しました。質疑応答では、一人で多くのう蝕を抱える子供に対してどうのように対応していくのか?との質問がなされました。これに対し、そこが問題で今後の課題となっていると答えました。また補足説明として中川正晴君よりう蝕を減らしましょうという指導からう歯のない人を増やしましょうという発想にし、低年齢から指導を開始していくとよいのではないかと回答しました。

 

参加メンバー集合写真

参加メンバー集合写真