米沢市歯科医師会

飯野光喜山形大学教授 米沢市立病院で講演

地域基幹病院における歯科口腔外科の意義について講演

平成30年2月13日(火)午後6時半から、米沢市立病院講義室において飯野光喜・山形大学医学部歯科口腔外科・形成外科学講座主任教授による講演会が開催されました。演題は、「地域基幹病院における歯科口腔外科の意義  -山形県の現状-」。渡辺孝男病院長による講師紹介ののち、講演ははじまりました。

講演では、「歯科は歯および口腔に関する疾患を扱う診療科であり、代表的歯科治療である保存・補綴・矯正治療はかかりつけ歯科医院で行われる。歯科医療の二次・三次医療となるのが口腔外科診療である。マイナーサージェリーでは、局所麻酔で行われる水平埋伏智歯抜歯や歯根端切除術、全身麻酔で行われるメジャーサージェリーとして顎変形症、口唇裂口蓋裂、顎顔面骨折、顎骨再建手術(+歯科インプラント)、口腔がん手術等が挙げられる。」と説明しました。

講演中の飯野山形大学教授

講演中の飯野山形大学教授

歯科における最近のトピックとして、医科歯科連携での周術期、がん化学療法、放射線療法の口腔ケアがクローズアップされており、口腔ケアによる感染源の徹底的な除去によって、食道がん術後肺炎発生率や造血幹細胞移植治療での粘膜炎症の発生率に有意差がみられること等が紹介されました。そのうえで、「地域基幹病院歯科口腔外科のあるべき姿として①隣接各科とのチーム医療(口腔ケア・周術期口腔管理)、②地域歯科医療における歯科口腔外科領域の二次・三次医療を展開することにある。」と講演しました。

最後に、山形県内の地域基幹病院歯科口腔外科の現状として、各病院の診療体制、各病院の初診の内訳、入院診療と手術件数等についての説明がなされました。

 

米沢市立病院に歯科口腔外科が新設されることがほぼ決まりました。

今後の進展に期待したいと思います。